土壌検査結果について

22年度の土壌検査結果がでました。
より良い品質と長期にわたって安定的な花卉栽培を行うためには、まず、自分の畑の状態(土壌の状態)を
把握しなければいけません。土作りでは、次の3要素を整える事が必要となります。

1.物理性  2.化学性  3.生物性

そんなむずかしい事は、どうでもいいと思わないで下さい。
作物を育てるには、土壌の性質を知らないとどうにもならない事だってありますよ。
物理性とは、通気性、水もち、水はけ、土の固さなどがあります。
改善策として、米ぬか・敷き草(ケイントップ)は、降雨や灌水によって地表面が固まるのを防ぐという、
土壌の物理性の改善に適合します。次年度は、それが土中に鋤きこまれ化学性と生物性の改善へと連鎖して行きます。

今期の土壌分析では、土壌の種類別の特徴が良く出ています。
国頭マージは、弱酸性でCECが、やや小さい結果となっております。
島尻マージやジャーガルはPHが高く、CECは、ジャーガルが最も高かった。
ジャーガルは、保肥力が高いことを裏付けています。
しかし、塩基飽和度(胃袋でいえば腹何分目と言う目安)を見てみると、
ジャーガルの方が飽和状態になっています。

個々人の圃場において、状況は異なるが大雑把にみて、土壌の状況は以前とあまり変わっていない状態です。土壌の保肥力を胃袋にたとえると、カルシウム値が非常に高く、胃袋破裂寸前になっており、窒素肥料を与えても無駄が多いだけでなく、根やけや流亡の原因となります。
「肥料で畑の色が変わらないと気がすまないとか、期待通り行かない事も多いなあ、まだまだ投入量が少ないのかな?」「それとも品質に問題があるのかなあ?」と言ったような考え方から脱皮し、優良な有機物の投入、少元肥、分肥、また、徐々に肥料が溶出すタイプの肥料(緩効性肥料)が望ましく、その普及を地道に行っていく必要があります。

昨年と同じ場所のサンプルを提出した生産者からは、処方箋の通り改善したところ、枯れ上がりが無くなり順調に生育したそうです。また、数値も改善されていました。このことから、土壌分析をするだけでなく、その後の効果もしっかりと確認して取り組んでいく必要性を感じました。
自分の畑の土壌の状況を知らない為に、どれだけの大きな損失をしているかを今一度考えてみましょう。
検査結果は巡回等で個別に説明致します。

沖縄県花卉園芸農業協同組合
営農指導部

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